焼津市大島 野々宮神社|地域に根付く歴史と國常立尊を祀る村社
2025年1月4日、焼津市大島に鎮座する野々宮神社を訪れました。焼津市で御朱印を授与できる限られた神社のひとつとして知ってはいましたが、やっと参拝することができました。地元住民に深く愛される村社であり、國常立尊(くにとこたちのみこと)を主祭神とする由緒ある神社です。また、独特な御朱印の授与方法も特徴的です。地域の方々の手による丁寧な神社運営に触れ、深い印象を受けました。
詳細・基本情報とアクセス方法
基本情報
- 名称:野々宮神社(ののみやじんじゃ)
- 住所:静岡県焼津市大島1057番地
- 参拝時間:終日可能
- 駐車場:なし
アクセス
公共交通機関の場合
JR焼津駅からしずてつバス焼津大島線で約19分「大島新田」で下車、徒歩約6分。
地図
由緒・御祭神・御利益
歴史と由緒
野々宮神社は、1695年(元禄8年)12月に創建された由緒ある神社です。この地域がまだ「大島村」と呼ばれていた時代から、地域の信仰の中心として人々の暮らしを見守ってきました。
棟札には1856年(安政3年)2月の記録が残されており、当時の大地震後に再建されたことが分かります。その後、1875年(明治8年)には村社に列せられ、当時の氏子数はわずか60世帯だったと記録に残っています。
御祭神とご利益
御祭神
國常立尊(くにとこたちのみこと)
主祭神。天地開闢の際に最初に現れた神様とされ、国土の根源を象徴する神として崇敬されています。
神日本磐余彦命(かむやまといわれひこのみこと)
相殿神。初代天皇である神武天皇としても知られ、国家の繁栄を祈念する神様です。
ご利益
- 國常立尊
- 国土安泰:地域や国全体の平和や安定を祈願する。
- 開運招福:幸運を呼び込み、幸福を招く。
- 立身出世:社会的な成功や地位向上を助ける。
- 悪霊退散:邪悪なものから身を守り、清浄な環境を保つ。
- 厄除け:災難や不幸を防ぐ力を持つ。
- 商売繁盛:商業や事業の成功を後押しする
- 神日本磐余彦命
- 開運厄除:災難を防ぎ、良い運気を引き寄せる。
- 出世開運:社会的な成功や地位向上、人生の繁栄を助ける。
- 勝運祈願:競争や試練、困難に勝利する力を授ける。
境内の様子
鳥居
新年を迎えた三が日、鳥居には日の丸の旗が掲げられ、門松が参拝者を迎えていました。翌1月5日の朝には、地域の方々が集まって丁寧に装飾を取り外す姿が見られ、神社と地域の強いつながりを感じました。
手水舎
鳥居を過ぎた後左手にありました。撮影し忘れました。
社殿
木造瓦葺の社殿は、落ち着いた佇まいを見せています。正面には御神燈が掲げられ、厳かな雰囲気を醸し出しています。
境内社
津島神社
- 御祭神:建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)
- ご利益:厄除け、災難除け
- 1879年(明治12年)に宮口の島から移設され、現在に至ります
猿田彦大神
境内に建つ石碑には「猿田彦大神」の文字が刻まれており、道開きの神として崇敬されています。
御朱印
野々宮神社では、独特な御朱印の授与方法を採用しています。2025年1月現在、以下の手順で御朱印をいただくことができます。
- 準備するもの
- 拝殿にある封筒に住所と名前と参拝日を記入
- 御朱印料:封筒の中に300円を入れる
- 拝殿のお賽銭箱に納める
- 一週間前後で御朱印が届く
このような丁寧な対応は、神職不在時でも参拝者の願いに応える工夫として印象的です。筆者は1月4日に参拝、翌日1月5日に申し込みをさせていただき、1月8日に届きました。
※郵送料を考慮して110円を同封しましたが、使用されずに手元に戻ってきました
年中行事
年中行事は現在不明です。ご存じの方いらしたらぜひ情報をください。
こんな方におすすめ
静かに参拝したい方
住宅地の中にありながら、落ち着いた雰囲気の境内で、心静かな時間を過ごすことができます。特に、古くからの木々に囲まれた空間は、日常から少し離れた安らぎを感じさせてくれます。
地域の歴史に興味がある方
1695年(元禄8年)の創建から、大島村の時代を経て、現在まで地域の人々に大切に守られてきた歴史があります。特に正月飾りの設置や撤去など、今でも地域の方々による丁寧な管理が続けられている様子を見ることができます。
御朱印を授与したい方
神職不在時でも御朱印を受けられる工夫として、郵送での授与方法を採用しています。
まとめ
野々宮神社は、國常立尊を主祭神とし、長きにわたって大島地区の人々の信仰を集めてきました。静かな佇まいの中に、地域の方々による丁寧な管理や、参拝者への心配りが感じられる神社です。駐車場はありませんが、その分、地域の風景を楽しみながらゆっくりと参拝することができます。
焼津市大島地区を訪れた際には、この歴史ある神社でしっとりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。