焼津市宗高 浅間神社|安産祈願と浅間大神を祀る村社
2025年1月4日、静岡県焼津市宗高に鎮座する浅間神社を訪れました。地元の神社の一つとして認識はしていましたが、普段車で通る時には鳥居から伸びる参道があることぐらいしか知りませんでした。木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)を主祭神とし、浅間大神(あさまのおおかみ)としても親しまれているこの神社は、安産や子授け、家庭の平和を願う方々の信仰を集めています
詳細・基本情報とアクセス方法
基本情報
- 名称: 浅間神社(せんげんじんじゃ)
- 住所: 静岡県焼津市宗高1503
- 駐車場: 7台(無料)
- 参拝時間: 終日可能
アクセス
公共交通の場合
- JR藤枝駅より静鉄バス藤枝吉永線で約21分「宗高」で下車、徒歩約3分。
車の場合
- 東名高速「大井川焼津藤枝SIC」より車で約6分。
地図
由緒・御祭神・御利益
歴史と由緒
浅間神社の創建は1569年(永禄12年)とされており、土地代官・池谷清右衛門によって建立されました。この神社は武田家の支配下にあった時期に篤く崇敬され、社領三石一斗が寄進されるほどの重要な役割を果たしていました。
また、1582年(天正10年)に徳川家康が駿府に滞在した際、山西辺での鷹狩の折にこの地で休憩し、神社に祈願したと伝えられています。このエピソードからも、当時のこの地域における浅間神社の影響力の大きさを感じ取ることができます。
• 1879年(明治12年): 村の神社として正式に認定されました。
• 1951年(昭和26年): 国有地として境内地211坪が許可されました。
御祭神
浅間神社の主祭神、木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)は、富士山の神様として知られる浅間大神(あさまのおおかみ)、通称浅間様(せんげんさま)です。日本神話では火の中でも安全に子を産んだとされ、安産や子授けの神様として広く信仰されています。
ご利益
- 安産祈願: 妊婦の無事な出産を祈る
- 火難除け: 家庭や地域の火災予防を祈る
- 子孫繁栄: 家庭の繁栄を願う
境内の様子と雰囲気
鳥居と参道
道路に面した入り口の鳥居は新しさを感じる石造りで、地域の人々の手によって大切に維持されている様子が伺えます。参道の左側には桜と思われる並木があり、春にはまた違った顔を見せてくれそうです。その先に境内入り口の鳥居が見えてきます。
手水舎
鳥居の後に右手に見える手水舎は、瓦屋根が特徴的で、静寂の中で手と心を清める場となっています。中央に据えられた水受けは石の自然な形を残しており、神聖な空気を感じさせます。
狛犬
社殿の前には、一対の狛犬が鎮座しています。どっしりとした姿で参拝者を見守り、神域を守る存在としての役割を果たしています。
社殿
木造の拝殿は簡素ながらも趣があり、地域の人々の信仰を集めてきた歴史を感じさせます。
境内摂社
浅間神社の境内には、4社の摂社と謎の境内社が存在します。それぞれの摂社は独自の御祭神とご利益を持ち、地域の人々から信仰されています。以下、向かって右側から紹介いたします。
稲荷神社
- 御祭神: 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
- ご利益: 五穀豊穣、商売繁盛、家内安全
商業や農業の繁栄を祈る神社として、地域の人々から信仰を集めています。
金比羅神社
- 御祭神: 大物主神(おおものぬしのかみ)
- ご利益: 海上安全、交通安全、厄除け
海に近い焼津の地域性を反映し、漁業者や旅人にとって重要な神社です。
津島神社
- 御祭神: 須佐之男命(すさのおのみこと)
- ご利益: 厄除け、疫病退散、健康長寿
地域の健康と安全を守る神社として親しまれています。
秋葉神社
- 御祭神: 火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)
- ご利益: 火難除け、防火安全
火の災厄を防ぐ神として、家庭や地域の平穏を祈る人々に信仰されています。
謎の境内社
また、境内の一角には名前や御祭神が不明の小さな社も存在します。この社の由緒や祀られている神様については現在調査中ですが、地域の歴史や信仰の深さを感じさせる存在です。
年中行事
例祭(10月20日)
秋の深まりとともに執り行われる大切な祭事です。地域の方々が集い、安産祈願や五穀豊穣を祈ります。
こんな方におすすめ
家族を大切にしたい方
安産や家内安全を願う方にぴったりの神社です。
地元の歴史を学びたい方
武田家や徳川家康に関連した歴史を持つこの神社は、焼津の文化を知る貴重な機会を提供します。
静かな時間を過ごしたい方
桜並木や静かな境内で、心を落ち着ける時間を過ごせます。
まとめ
焼津市宗高に鎮座する浅間神社は、地域の歴史を語るうえで欠かせない存在です。武田家や徳川家康との歴史的なつながりから、地域住民の生活を支える信仰の場として、長い年月を生き抜いてきました。
また、4社の摂社や謎の境内社は、それぞれ異なる御祭神とご利益を持ち、多様な信仰を受け継ぐ神社の魅力を物語っています。静かな境内で地域の歴史に思いを馳せながら、心静かに参拝するひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。