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学業成就から妖怪退治まで!見付天神 矢奈比賣神社の魅力と見どころ

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ある日、私のブログ記事を読んでくれた方から「スズキラーメンに行きたい!」と声をかけてもらいました。その言葉がきっかけとなり、2025年1月11日、静岡県磐田市を訪れることに。どうせ磐田まで行くなら、まだ行ったことのなかった 見付天神 矢奈比賣神社 にも足を運んでみようと思い立ちました。

見付天神といえば、学問の神様・菅原道真公を祀る天神信仰の神社でありながら、霊犬「悉平太郎(しっぺいたろう)」 にまつわる伝説が残る、全国的にも珍しい神社です。

この日は、おみくじも引いてみることに!果たして結果は…?

詳細・基本情報とアクセス

基本情報

  • 名称:矢奈比賣神社(やなひめじんじゃ)
  • 通称:見付天神(みつけてんじん)
  • 住所:静岡県磐田市見付1114-2
  • 参拝時間:終日可能
  • 駐車場:無料(第1・第2駐車場あり)

アクセス

公共交通機関の場合

  • JR磐田駅から遠鉄バス磐田〜磐田営業所線乗車6分「見付」バス停下車、徒歩9分

車の場合

  • JR磐田駅から車で10分
  • 東名高速道路「磐田IC」から車で7分

地図

由緒・御祭神・ご利益

歴史と由緒

見付天神 矢奈比賣神社(やなひめじんじゃ)は、静岡県磐田市に鎮座し、古くから「見付のお天神様」として親しまれてきた神社です。学業成就、健康守護、安産子育て、縁結びの神として広く信仰されています。

創建の正確な年代は不明ですが、『延喜式神名帳』(927年)に記載されている式内社であり、平安時代にはすでに国家からの崇敬を受けていたことがわかります。

また、『続日本後紀』には840年(承和7年)に「遠江国磐田郡無位矢奈比賣天神」に従五位下が授けられた記録があり、『日本三代実録』には860年(貞観2年)に従五位上を授けられたと記されています。このことから、9世紀にはすでに由緒ある神社として認識されていたことがわかります。

その後、993年(正暦4年)には、一条天皇の勅命により菅原道真公が勧請され、学問の神としての信仰も深まりました。現在では、学業成就を願う多くの参拝者が訪れています。

さらに、見付天神は「霊犬伝説」でも有名です。境内には「霊犬神社」があり、見付の町を苦しめた妖怪を退治した霊犬・悉平太郎(しっぺいたろう)が祀られています。この伝説がもととなり、磐田市のイメージキャラクター「しっぺい」が誕生しました。

長い歴史の中で地域の信仰を集め続け、今も多くの人々に親しまれている神社です。

御祭

矢奈比賣命(やなひめのみこと)

主祭神。女性の神様で、古来より祀られてきた由緒正しき神です。五穀豊穣、安産、子宝、子育て、縁結びの御神徳があるとされています。

菅原道真公(すがわらのみちざねこう)

相殿神。学問の神様として知られ、「お天神様」として崇敬されています。学業成就、受験合格、文墨上達などの御利益があります。

霊犬悉平太郎(れいけんしっぺいたろう)

霊犬神社の祭神。妖怪を退治した功績により神格化された全国的にも珍しい犬の神様です。厄除け、災難除け、勝負運に御神徳があります。

ご利益

  • 五穀豊穣
  • 安産・子宝・子育て
  • 縁結び
  • 学業成就
  • 文墨上達
  • 受験合格
  • 厄除け・災難除け
  • 勝負運
  • ペットの健康祈願

境内の様子と雰囲気

拝殿

見付天神 矢奈比賣神社の拝殿は、重厚感のある黒い屋根に、赤と金の装飾が施された壮麗な造り となっています。屋根の曲線が美しく、格式の高さを感じさせます。 参道から進むと堂々たる拝殿が迎えてくれ、訪れる人々に厳かな雰囲気を与えてくれます。

住吉神社

住吉神社は、見付天神 矢奈比賣神社の境内社の一つで、海や航海に関する守護神として広く信仰されています。

御祭神

  • 表筒男命(うわつつのおのみこと)
  • 中筒男命(なかつつのおのみこと)
  • 底筒男命(そこつつのおのみこと)

これら三柱の神々は、総称して「住吉三神」と呼ばれ、海上安全、航海の守護、豊漁などの御神徳を持つことで知られています。

由緒

住吉神社は、神宮皇后(神功皇后)が三韓征伐(朝鮮半島への遠征)の際、皇軍を守護した海上の神々を祀ったことに由来します。この神々は日本各地で祀られていますが、特に海運や航海と深い関わりを持つ神社として有名です。見付天神内の住吉神社も、地域住民の海上安全や繁栄を祈る場として崇敬を集めています。

御神徳

  • 海上安全:海や川を利用する人々を守護します。
  • 航海守護:船の安全や航海の無事を祈願。
  • 豊漁祈願:漁業従事者に恵みを授けます。
  • 商売繁盛:広義では、物事の発展や成功を後押しします。

年間行事

  • 例祭日:7月吉日(最終土日)

山神社

御祭神:大山祇神(おおやまつみのかみ)

山神社は山や森林を守護する神様、大山祇神を祀る神社です。古代の磐田原台地全体が「山の神」として信仰されていたことが起源と考えられ、農業神や山岳信仰の要素を持つとされています。

特に「見付天神裸祭」では、山神社で特別な祭祀が行われるなど重要な役割を果たし、古代信仰の中心的存在だった可能性があります。また、霊犬悉平太郎が山神として祀られたという伝承もあります。

自然保護や登山者にも親しまれています。

氷室神社

冷気や雪を司る神様を祀る神社です。毎年6月の第一日曜日には「氷室神社例祭」が行われ、ご神前に氷が供えられ、製氷や冷凍業界の関係者が業務の安全や発展を祈願します。また、暑い夏を迎えるための重要な行事として地域に親しまれています。

霊犬神社

御祭神:霊犬悉平太郎(れいけんしっぺいたろう)

日本で唯一犬を祀る神社です。見付天神に隣接するつつじ公園内に鎮座しています。

伝説の犬「悉平太郎(しっぺいたろう)」を祀っています。悉平太郎は、かつて見付の地を襲った狒々(ひひ / 日本に伝わる妖怪で、大型化した猿)を退治し、人々を救ったと伝えられています。

悉平太郎の伝説は、毎年娘を生贄にする風習に挑んだ旅の僧が信濃国(長野県)の光前寺から借り受けた犬が妖怪を退治した物語です。

祖霊社

見付天神 矢奈比賣神社の境内には「祖霊社」が鎮座しており、毎年春分の日に「祖霊社祭」が執り行われ、御霊の安らかならんことを祈念しています。

兎石(うさぎいし)

兎石(うさぎいし)は、かつて 遠江国総社・淡海国玉神社(おうみこくたまじんじゃ) の末社である 天御子神社(あまみこじんじゃ) の境内にあった石です。 この地域では古くから 「兎石(うさぎいし)」 と呼ばれ、特別な存在として大切にされてきました。 現在の場所には平成に移され、今も多くの参拝者が訪れて静かに手を合わせています。特に 兎年 には、縁起の良い石としてさらに多くの人々が参拝し、願いを込めています。

しっぺいみくじ

今回の参拝では記念に 「しっぺいみくじ」 を引いてみました!

磐田市のマスコット しっぺい の形をした可愛いおみくじで、スポーツモチーフのデザインもあります。 私は磐田市らしくサッカーを選んでみました。

結果は 吉! おみくじの内容を読みながら、運勢を楽しみました。

おみくじの種類と順番について

一般的に、おみくじの順番は神社によって異なりますが、神社本庁の例では以下の通りです。

  • 大吉 → 吉 → 中吉 → 小吉 → 末吉 → 凶

一方で次の順番もよく見られます。

  • 大吉 → 中吉 → 小吉 → 吉 → 末吉 → 凶

神社ごとの違いも楽しみながら、運勢を受け止めてみるのもおみくじの醍醐味ですね。

また、書かれている言葉をしっかり読むことが大切 です。 大吉でも油断せず、慎重に進むべき時がありますし、凶でも「こうすれば良くなる」と改善策が書かれていることがほとんどです。

今回は簡単に説明しましたが、おみくじの正しい意味や歴史、引き方 については、別の記事で詳しく解説する予定です!

御朱印

見付天神では、通常の御朱印に加え、特別なデザインの御朱印や期間限定の御朱印が授与されることがあります。今回は様々なラインナップの中で、以下の2種類の御朱印をいただきました。

見付天神の御朱印

期間限定です。この御朱印は、背景に拝殿での神事の様子が写り込んでいるのが特徴です。通常の御朱印は墨書と朱印のみですが、このように祭事や拝殿の風景が組み込まれた御朱印は非常に珍しいです。

霊犬神社の御朱印

こちらは霊犬神社の御朱印です。特徴的なのは、右下に描かれた霊犬悉平太郎(しっぺいたろう)のイラストです。また、墨書には「危難除」と記されており、厄除けや災難除けのご利益を強調したデザインになっています。悉平太郎の伝説を持つ見付天神ならではの特別な御朱印として、多くの参拝者に人気があります。

年中行事

  • 新春初祈願:1月1日、歳旦祭に引き続き、家内安全や身体健全を祈願する「新春初祈願」が行われます。
  • 初天神合格祈願祭:1月25日、学問の神様である菅原道真公にちなみ、学業成就や受験合格を祈願する祭典です。
  • 紀元節祭:2月11日の建国記念の日に合わせ、皇室の弥栄と国家の繁栄を祈る祭典が行われます。
  • 春季大祭:五穀豊穣や農業・産業の発展を祈念する「祈年祭」として、多くの参列者とともに執り行われます。
  • 人形・結納品清め祓い:5月には、人形や結納品を清め、感謝と供養の意を込めた神事が行われます。
  • 夏越しの大祓い:6月30日、半年間の罪や穢れを祓い、無病息災を祈る神事です。茅の輪くぐりの儀式が特徴的です。
  • 見付天神裸祭:旧暦8月10日に近い土曜日、国の重要無形民俗文化財に指定されている「見付天神裸祭」が開催されます。
  • 筆塚祭:11月3日の文化の日にあわせて行われる祭事です。学問の大神である菅原道真公の御神徳に感謝し、長年使用した筆の供養を行い、さらなる書の上達を祈願します。かつては隔年で行われていましたが、令和5年に復興し、現在では重要な行事の一つとして親しまれています。
  • 地の神様のまつり:12月15日、各家庭で地の神様を祀り、1年の感謝と来年の無事を祈ります。

こんな方におすすめ

学業成就や受験合格を祈願したい方

菅原道真公の御神徳を受けて、勉強や受験に挑む力を授かりたい方におすすめです。

安産や子育てのご利益を求める方

主祭神・矢奈比賣命のご神徳を授かり、家族の健康や安産祈願を行うことができます。

ペットの健康祈願をしたい方

霊犬悉平太郎を祀る霊犬神社は、ペット愛好家にとっても魅力的なスポットです。

まとめ

見付天神 矢奈比賣神社は、歴史的背景、広がるご利益、そして境内に点在する魅力的なスポットが見どころの神社です。学業成就、安産祈願、厄除けなど、幅広い祈願を行えるため、多くの方におすすめです。ぜひ磐田市を訪れる際には立ち寄ってみてください。

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みきと
みきと
みんなの図書館さんかく名誉副館長/己書道場師範/星空案内人
麺と星空とコーヒーをこよなく愛しております。
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