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月見里神社(やまなしじんじゃ)— 小さな境内に秘められた歴史と自然の神社

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2025年2月9日、静岡県藤枝市の住宅街を車で抜けるときに、ふと目に飛び込んできた「月見里神社」の石碑。しかし、「やまなし」と読むことを知っている人は意外と少ないのではないでしょうか? 以前からその独特な読み方に興味を持っていた私ですが、今回、「はとばの朝活」の流れの中で偶然発見し、こっそり参拝してきました。

境内はコンパクトながらも、由緒ある社殿や藤枝市指定の天然記念物・クスノキなど、見どころは多く、気づけば思った以上に時間が経っていました。このブログを読んだはとばの朝活の参加者の皆さんは、私がBISTRO ogawaの後に遅れて合流した理由を、ここで初めて知ることになるかもしれません…。

詳細・基本情報とアクセス

基本情報

  • 名称:月見里神社(やまなしじんじゃ)
  • 住所:静岡県藤枝市藤枝2丁目10-9
  • 御祭神:月読命(つくよみのみこと)
  • 例祭日:10月19日

アクセス

車の場合

  • 国道1号「谷稲葉IC」から5分
  • 新東名「藤枝岡部IC」から15分
  • 東名「大井川焼津藤枝SIC」から20分
  • 東名「焼津IC」から18分
  • JR藤枝駅から8分

公共交通機関の場合

  • JR藤枝駅から静鉄バス中部国道線乗車(7分)「上伝馬」バス停下車、徒歩4分
  • JR藤枝駅から静鉄バス志太温泉線市役所回り経由乗車(10分)「鬼岩寺入口」バス停下車、徒歩3分

藤枝宿の旧東海道沿いに近く、鬼岩寺の門前に位置しています。鬼岩寺とのセットで訪れるのもおすすめです。

地図

由緒・御祭神・ご利益

「月見里(やまなし)」の由来

月見里神社の最大の特徴は、その名前の読み方。「月見里」と書いて「やまなし」と読む由来は、神社の周辺には山がなく、月の出から沈むまで美しく見渡せることに由来しています。まるで日本の美しい月夜を象徴するような名前ですね。

歴史的背景

創立年は不詳ですが、宝暦年間(1751年~1764年)にはすでに存在していた記録があります。

1875年(明治8年)に村社に列し、1879年(明治12年)には神饌幣帛料供進社に指定されるなど、地域の信仰を集めてきました。

その立地から、かつては鬼岩寺の門前町の一角をなしていたと推測されています。

御祭神

月読命(つくよみのみこと)

月読命は、日本神話に登場する月の神で、天照大神(あまてらすおおみかみ)、須佐之男命(すさのおのみこと)とともに三貴神(さんきしん)の一柱。

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が右目を洗った際に生まれたため、目の健康と関わりが深いともされています。

夜を司る神であり、静寂や調和を象徴し、古来より人々の生活に深く結びついてきました。

月の神としての神秘的な力を持ち、特に目の健康、厄除け、安産、精神安定に関心のある人におすすめの神様です。

ご利益

  • 目の健康・視力回復(伊邪那岐命の右目から生まれたため)
  • 五穀豊穣・漁業守護(月の満ち欠けが農業・漁業に影響を与えるため)
  • 厄除け・災難除け(夜の守護神として災厄を祓う力を持つ)
  • 安産・子宝(月の満ち欠けと女性の身体の関係から)
  • 縁結び・家内安全(静寂と調和をもたらす神として家庭円満を守護)
  • 学問・芸術の守護(月は詩や創作のインスピレーションの象徴)
  • 精神安定・心の浄化(月の静けさが心を落ち着かせ、癒しをもたらす)

境内の様子

鳥居と参道

神社の入り口には石造りの鳥居が立ち、注連縄が掛けられています。

拝殿と石灯籠

参道には1696年(元禄9年)に建てられた石灯篭が並び、境内へと続く静かな小道になっています。

現在の拝殿は2007年(平成19年)3月に完成し、比較的新しい造りです。
シンプルながら温かみのある木造建築で、黒い金属屋根が特徴的。屋根のラインと周囲の木々が美しく調和し、静寂に包まれた神聖な空間を生み出しています。

狛犬

拝殿前には一対の狛犬が鎮座。特徴的なのは、目や口、爪の部分が赤く彩色されていること。魔除けの意味があるとも言われており、強い守護の力を感じました。

本殿

トタン壁の本殿です。

手水舎

木造の屋根付き手水舎があり、昔ながらの雰囲気を残しています。柄杓はなく、中央にポンプ式の井戸がありました。参拝前に手を清める際は、ポンプを押して水を汲み出す形になっており、珍しい手水舎のスタイルでした。

境内社

大国神社

本殿の脇に鎮座。木造の小さな社殿で、扉には白い紙垂(しで)が掛けられています。

奥宮稲荷

主祭神は稲荷大神(宇迦之御魂大神)です。

津島神社

主祭神は建速須佐之男命です。

天然記念物・クスノキ

1986年(昭和61年)に藤枝市指定天然記念物に登録されています。樹高18m、根回り26.5m、目通り9.1mの巨木で、特に二股に分かれた幹が特徴的です。境内にはこのクスノキをはじめとする大木がいくつかあり、まさに「神木の森」としての雰囲気を醸し出しています。

こんな方におすすめ

  • 歴史のある神社を巡るのが好きな方
  • 神秘的な雰囲気を感じたい方
  • 鬼岩寺とセットで訪れたい方
  • 天然記念物の巨木を見てみたい方
  • 静かな環境でゆっくり参拝したい方

訪問記録

  • 訪問日:2025年2月9日
  • 訪問経緯:
    • BISTRO ogawaの後、はとばの朝活の参加者の皆さんは解散する予定だったが、STUDIO PHOTOTOの1周年記念で近所に再集合することになった。
    • その際に月見里神社を発見。鬼岩寺の近くにあるとは認識していなかった。
    • 早めに到着したため、1人でこっそり参拝。
    • 境内が小さめなので、さっと見て戻れるだろうと思ったのが甘かった。…気がつけば時間が過ぎていた。
    • 結果、集合時間に遅刻。何も言わずにSTUDIO PHOTOTOへ直行し、何食わぬ顔で合流。
  • そしてこのブログを読んだはとばの朝活の参加者の皆さんが、「あのとき、遅れてきたのはそういうことだったのか」と初めて知ることになる…。

まとめ

月見里神社は、その珍しい名前の由来と、地域の歴史を感じられる落ち着いた神社です。今回、偶然の流れで訪れましたが、境内の静けさやクスノキの荘厳さに心が洗われるような気がしました。

それにしても、「小さいからすぐ見終わる」と思っていたのに、気がつけば時間を忘れてしまう神社に出会えるとは。
次回訪れるときは、時間管理に気をつけつつ、もっとじっくりと境内を巡りたいと思います。

そして、このブログを読んだはとばの朝活の参加者の皆さんへ。あのときの遅刻の理由は…実はこういうことでした。笑

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みきと
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みんなの図書館さんかく名誉副館長/己書道場師範/星空案内人
麺と星空とコーヒーをこよなく愛しております。
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