家正則先生による天文科学講演会「すばる望遠鏡20周年からTMTへ 超大型望遠鏡で探れ!宇宙の謎」に行ってきた!
私の地元・焼津にあるディスカバリーパーク焼津はプラネタリウムや天体観測ができるだけでなく、興味深い講演会も定期的に開催されています。
そんなディスカバリーパークで2020年2月1日、国立天文台名誉教授の家正則先生の講演がありました。
家正則先生とは?
家先生は、ハワイ・マウナケアにある すばる望遠鏡 の建設を構想段階から主導し、128億光年離れた最も遠い銀河を発見したことで知られる方です。また、現在進行中の国際プロジェクト TMT(Thirty Meter Telescope) の建設にも関わっている、まさに宇宙研究の第一人者。
そんな方の講演会とあって、定員に達するのも納得です。
講演の内容と感想
家先生の講演タイトルは
「すばる望遠鏡20周年からTMTへ 超大型望遠鏡で探れ!宇宙の謎」
講演では次のような内容が盛り込まれていました。
- すばる望遠鏡の誕生秘話
- すばる望遠鏡による宇宙の新発見
- TMTが完成したら何がわかるのか
- 系外惑星で生命発見の可能性
実は半年前の僕だったら、こういった内容はちんぷんかんぷんだったはずです。でも、この半年間、天文宇宙検定2級にチャレンジする中で宇宙についての知識がぐんと増えました。検定の勉強で学んだ知識のおかげで、今回の講演を最初から最後まで楽しく聞くことができたんです。
宇宙の最前線を支える研究の背景に、数えきれない挑戦や努力があること。そして、その成果を私たちが利用していることのありがたさ――これを家先生の話から深く感じました。
この1時間半の講演は、本当に密度が濃くて、「まだまだ聞きたい!」と思わせる内容でした。
宇宙研究が教えてくれること
講演を聞いて思ったのは、宇宙の話だけではありませんでした。
産業革命から250年、私たちの生活は飛躍的に便利になりましたが、その裏には人生をかけて研究し、技術を磨き続けた人々がいます。
しかし、その「ありがたみ」は当たり前になりがちです。今回の講演を通じて、そうした「気づき」を得られたのも大きな収穫でした。
プラネタリウム番組も必見!
今回の講演会が行われた ディスカバリーパーク焼津 では、プラネタリウムの上映も行われています。今、特におすすめなのが平原綾香 いのちの星の詩という番組です。
このプログラム、私は好きすぎてすでに5回も見ています!(たぶん、まだまだ見に行くと思います!)宇宙と生命の神秘をテーマに、プラネタリウムならではの美しい映像と平原綾香さんの歌声が絶妙に調和していて、一度見ると忘れられない内容です。
上映期間は 2020年3月19日 までと迫っていますので、気になった方はぜひチェックしてみてください。間違いなく心に残る作品になると思います!
おわりに
ディスカバリーパーク焼津はすでに天文にどっぷりの方だけでなく、初心者にもぴったりの施設です。私もまったくの初心者から飛び込んで今を楽しんでいます。ぜひ訪れて未知の世界に触れてみてください!
次回の講演やイベント情報は公式サイトやSNSで確認できます。
私もこれから新たな宇宙の話題を追い続けたいと思います。
それでは、また次回の更新で!
追記:2024年12月現在のTMT建設の進行状況
TMT(Thirty Meter Telescope)は、ハワイ島マウナケアに建設予定の次世代超大型望遠鏡です。しかし、2019年以降、建設は中断しています。以下にその状況を簡潔にまとめます。
建設中断の原因
地元住民の反対運動
マウナケアは、ハワイ先住民にとって神聖な山とされ、宗教的・文化的に重要な場所です。TMT建設がこの聖地を侵害するとして、多くの住民や活動家が反対しています。
望遠鏡の数の問題
既存の望遠鏡が多すぎることから、「建設可能な望遠鏡の数を超えている」という批判があり、「約束違反」として地元の信頼を損なっています。
関与する国々
TMTプロジェクトは、国際協力に基づいて進められています。以下の国々が参画しています:
- アメリカ(主導)
- 日本(国立天文台が参画)
- カナダ
- 中国
- インド
- チリ(代替建設地として候補)
今後の課題
建設再開には、以下の点が求められています:
- 地元住民との信頼関係を築き、文化的・環境的懸念に対応すること。
- 建設地をマウナケアからチリなどの代替地に移す可能性についても検討。
TMTは科学の進歩にとって重要なプロジェクトですが、地域社会や文化的価値観への配慮が必要不可欠です。
以上が現在のTMT建設の進行状況です。建設再開には時間がかかる見込みですが、今後の動向が注目されます。(2024/12/5追記)